カンボジアの独裁化を後押しすることがないように

さて、予算委員会分科会で河野外務大臣に対して質問させていただいたもう一つのテーマが、「民主化と逆行するカンボジアへの支援のあり方」です。


カンボジアでは昨年から、民主化と逆行していると思われる事案が発生しています。

少し時系列で見ていくと、昨年6月の地方選挙で野党が議席を大きく伸ばしたことを受け、9月には最大野党の党首を逮捕。「党首が逮捕された政党は解党される」という法律を新たに作り、11月には本当に最大野党を解党。

政府に批判する記事も載せていた英字新聞を廃刊に追い込み、そのほか約20のラジオ局も閉鎖させました。

この状況で、今年の7月に総選挙があるというのだから、民主的な選挙ができるとは到底思えません。

詳しくはこちらの記事をご覧ください

さて、そんな状況で行われる7月の総選挙に、なんと日本政府が8億円の支援をするということ。

まず、8億円の積算根拠を質しましたが、なんとこれは「98年から比べると投票所が1万箇所ほど増えたからそこに新しく投票箱を設置するため、など」と見積もりなどもないざっくりとしたものだそう。それなら余った分は返されるのかといえば8億円と決めたら渡し切り。つまり、一度払ってしまえば何にでも使えるお金なのです。

しかもそれならば、昨年の地方選挙はどうしたんだということ。投票箱をこんな状況で無理して日本国民の税金で新しくしなくてもいいのではないかと。

私は議員になる前カンボジアで4年間働いていましたので、今でも友人が多くいます。

今回質問するにあたって、カンボジアに住む友人に電話をして話を聞きましたが、相当の危機感と半ば諦め感が蔓延しているということでした。

最大野党を潰してしまったんですから、このままいけば7月の選挙は30年以上政権を担っているフンセン首相率いる与党の圧勝です。

選挙後は憲法を改正し、中国のような“実質選挙がない状況”を作ろうとしている、とカンボジアでは噂になっているということでした。

こうした状況にあり、アメリカやヨーロッパ諸国は今年の選挙への支援をやめました。

なぜ日本が日本国民の税金を使って、しかも渡し切りの8億円もの支援するのか、理解に苦しみます。

ただ、河野外務大臣も今のカンボジアの状況には重大な関心を持っているということで、今後しっかり状況を注視して「何らかの意思決定」をしなくてはいけないこともある、という答弁もいただきました。

「選挙の支援を取りやめる、という可能性も含まれていると理解したが、もし違っていたら訂正してください」と念押ししましたが、河野大臣は否定されませんでした。

1993年から我が国はカンボジアの民主化のために力を尽くしてきました。

ここで道を過ち、カンボジアの人たちの人権を踏みにじる片棒を担がないように、しっかりと対応してもらいたいと、今後もしっかり追求していきます。

それでは、また。

源馬謙太郎
源馬謙太郎(げんまけんたろう)プロフィール
希望の党衆議院議員・元静岡県議会議員。
1972年浜松市生まれ。成蹊大学卒、Centre College卒後、American Univ. 大学院にて国際平和と紛争解決学修士号取得。帰国後、小型武器問題専門家としてカンボジアでプロジェクトを立ち上げ12,000丁の武器を回収。

松下政経塾を経て後静岡県議会議員を2期務めた後衆議院総選挙に立候補。次点で惜敗。比例復活まであと270票の悔しさをバネに、2017年衆議院選挙にて初当選(比例東海)。

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