2001年4月カンボジア到着

2005.01.13

私が初めてカンボジアに来たのは2001年1月。
このときは出張だったため、外務省職員と一緒、空港まで送迎つき、ホテル滞在、運転手つきの車は防弾ガラス、と不自由をあまり感じなかった。少し街は汚いけど、人も優しそうだし、いいところじゃないか、とすら思っていた。
ところが、カンボジアに赴任することになったその年の4月、夜便でバンコクから乗り換えてプノンペンに着いたときには、全くの一人で車もなし、ホテルは最初の1週間分のみ、と全く状況が違った。
明日からどうやって生活の基盤を立てていくか、どうやって仕事をしていくか、はっきり言って期待ややる気より不安の方が数倍大きかったことを覚えている。
空港から外に出るとたくさんの現地の人が周りに群がって「ソムローイ(金くれ)」とか「タクシー?」とか言って集まってくるのは怖かった。なるべく静かなタクシー運転手を選んでホテルに向かったが、まったく気を抜けなかった。
長い内戦の歴史から、カンボジアでは違法な武器が蔓延しており、犯罪に使われることが多い。この社会問題の解決こそが私の赴任の大目的であり、だからこそ気が抜けなかった。
英語も通じないし、こっちもクメール語(カンボジアの公用語)も分からないので、地球の歩き方の後ろの方についている言語のページをみながら何とかホテルに着いたのは、夜の10時頃だった。ちなみに、カンボジアの夜10時は日本の夜中2時よりも暗い。