タイ大使館焼き討ちはカンボジアのナショナリズムか

2005.02.17

b3f4c36b.jpgこのタイ大使館焼き討ちの事件が起きたとき、プノンペンの町中にはカンボジア国旗がよく見られるようになり、カンボジア国旗をあしらったステッカーを貼っている車やバイクが爆発的に増えた。
タイ人経営の工場では、アンコールワットの絵をどかして(他の場所に移動して)そこに時計をかけろと経営者が言ったとか何とかでストライキが行われた。
 


一見すると愛国心の芽生えと国家としての主権と自我を認識した、プラスの意味も少し感じられたような気がした。
発展途上の国にとって愛国心と自我の確立は必要不可欠なものだから。
しかし、上の写真を見ればわかるように、実際に焼き討ちの騒動などを見てみると、笑ってる人の多さに驚いた。
タイの女優がした発言に怒り狂ったパワーがそうさせてるのかと思ったら、結局はお祭り的な、集団心理がそうさせる行動だったのではないかと思えてきた。
大体、子供が多すぎる。
事件後も主犯格として大勢の学生が逮捕されたし、
まかれたビラの多くも、ヌード写真に例の女優の顔(手書き)を張り合わせたような低レベルなものばかりだったし。
カンボジア人の中には、もとは同じ民族であったタイが今やとても手の届かないところまで発展していることに妬みややっかみを感じている人が多い。
だからタイ人は嫌いだと、普通に言うカンボジア人と何人も会ってきた。
そんなカンボジアに、本当の意味での愛国心と自我が芽生え、国家を立て直そうという気持ちが芽生えるのはいつになるのか。
結構それが心配だったりする。