アベノミクスはまだ政策ではない

2013.01.12

株価が上がって、円安傾向、デフレ脱却に振れています。

これはこれで期待感が上がり、景気浮揚のきっかけになるかもしれないと期待しています。

しかし、正念場はこれからです。
このまま、金融緩和への期待と財政出動に対する期待だけで、実体経済に反映されるかどうかは怪しいと私は見ています。

なにしろどちらも期待値であって、これからやっていくだろうことは円を刷り、国債を発行して公共事業に莫大な資金を投入していくこと。

公共事業が悪いなどとは思いませんが、公共事業だけへの莫大な投資の効果は極めて限定的と言わざるを得ません。
これは歴史が証明しています。

ただ、同時に規制緩和を進めていくとしているのでこれには大いに期待したいと思います。
とくに地方を縛っている国の規制をどんどん緩和できれば、無駄を排除し財政も健全化に向かうかもしれません。

イノベーションが鍵だと安倍首相も発言していました。
これも同感です。
そもそも、今日本で行われている経済議論も、パイは限られているという前提に基づいてしまっています。
そのパイをいかに分配するかに心を砕いているから、あっちが潤えばこっちが困る、あっちを損させることがこっちの得になる、なんて風潮になってしまうんです。

あとはいかに実現できるか。
どういう政策を打っていき、どういう結果を出していくのかが問われています。
今の期待値での経済指標の上昇は、これは政策ではありませんのでこれからに注目していきます。





— Gemma Kentaro from iPad