「お疲れ様」と「ご苦労様」

2006.05.09

日本語というのは難しい。
ひとつのことを言い表すのにもいろいろな表現があるし、同じ言葉でも伝え方やシチュエーションで意味合いが変わってきたりもする。
そして何気ない言葉でもその使い方や受け取り方が人によって違ってくることもある。
たとえば「ご苦労様」という言葉がある。
よく言われるように、この「ご苦労様」という表現は一般的には見下した感があるため使わないほうがよいとされるが、まだ普通にこの言葉を使う人もまれに見かける。
そもそも、このご苦労様は相手が自分に対して労をかけてくれたことをねぎらう言葉である。→参考
これが一般的な解釈である。
実際私もこの言葉を使われると気分がよくないし、人に対しては使わない。
<参考>
しかし、中には「ご苦労様」は別に失礼でないと考えている人もいるようだ。→参考
確かにもともとの言葉の成り立ちなどは私にはわからないし、議論も別れるところだろう。そしてあまり気にせず使っている人もいるだろう。
しかし重要なのは、言葉に性格が与えられるようになり、そしてその言葉を聞いて不快に思う人が多いなら使わないほうがいいということだ。
せっかく美しい日本語という言葉を持っている我々は、言葉のもつ意味をもう少し深く考えたい。