地方議員のあり方とは

2008.09.23

自民党の総裁選がようやく終わりました。
福田首相のサプライズ辞任で幕をあけ、総選挙前の話題づくりという
意味合いを持ちながらスタートした今回の総裁選でしたが、結局は
大方の予想通り、麻生幹事長の圧勝で幕を下ろしました。
みなさん、どうご覧になりましたか?
 
私は、前からこのブログでも述べているとおり、他党の総裁選に
つべこべ口を出すつもりはありませんし、そんなことをする
趣味もございません。
他党のことをとにかく悪く言い、他党の評価を落とすことで自党の評価を
あげようとする、日本の“政党政治”に疑問を持ってもいるからです。
しかし、自民党内の総裁選が終わった今、総裁に選ばれた麻生氏は
一党の代表だけではなく、日本の総理大臣になるわけです。
これからこの国の舵取りを担うに足るのか、しっかりと我々は政治家として
チェックをしていかなくてはなりません。
 
さて、昨日は浜松市との市政懇談会でした。
市長以下、市の関係部局長と、我々浜松市出身の県議が出席し、
主に市の県に対する要望事項の説明を受けました。
 
依然も書きましたが、市が県に要望し、県が国に要望する、
この構図がやはり色濃い。
こういう構図を続けている限り、地域が主体的に行政を行っていく
ことなんてとてもできません。
もちろん、現状の行政分担や金の流れがそうなっているわけですから、
これを否定して思考停止になることもできません。
それはそれで粛粛と仕事を進めていかなくてはいけない。
しかし、本気で地方分権が必要と考えるのなら、実際に事業を行ったり
行政責任を負う行政体が、権限や財源をきっちり握るべきなんです。
実際に、まだまだ基礎自治体が事業を担っているにもかかわらず
裁量権を持っていないものがたくさんあります。
例えば、土地行政。
昨年の2月議会で質問しましたが、青地から白地への変更なんて、
国じゃなきゃできない、県じゃなきゃできないなんてわけないんです。
地域により近い基礎自治体のほうがよっぽど事情がわかっているし
実態に合った施策を打っていけるはずです。
 
昨日は市からの説明の後、県議から質問がまったくでなかったので、
市長の基礎自治体の長としての地方分権に対する考えを、質問しました。
私はこれから地方自治を促進し、地域主権方の国家を目指す際に、
80万人という“基礎自治体”の規模は大きすぎると思っているので、
長となってみて基礎自治体の適正規模としてどうか、というところを
聞いてみたかったのですが、やはり公の場で有体に、というのは
難しいですね。
市長には困らせる質問をしてしまったかなぁと少し反省しています。
 
もちろん、市が県に要望している、一つ一つの施策(たとえば、モザイ
カルチャー世界博への支援、西区への警察署設置の早期実現など)も
大切です。
これは我々県政に携わるものとしてしっかりやっていかなくてはいけないことです。
しかし、より大切なのは、この浜松市や静岡県を、将来どういう地域にしていくか、
というビジョンではないでしょうか。
誤解を恐れずにいえば、個別の政策は専門家である市や県・国の役人の
ほうが詳しいんです。
政治家が役人と違うのは、目先の施策にとらわれず、将来ビジョンを示す
ことです。
そして、
「浜松出身の県会議員だから、県のお金をいくら浜松に持ってくるかが重要だ」
「選挙区に何を作るか、選挙区のために何をするかが政治家の仕事のできる
できないをはかるものさしだ」
こんな考えからは早く脱却しなくてはいけない。
もうそんな時代じゃないんです。
これは県議だけでなく、国会議員もそうです。
利益誘導をするのが地方のためだという風潮こそ、今政治が変えていか
なくてはいけないですね。
今日は榛葉参議院議員の講演を聞く機会がありましたが、
まさに同じようなことをおっしゃっていて、強く共感しました。
地域主権の社会を作っていくためには、地方議員のあり方・価値観を
変えていく必要があります。
長くなりました。
失礼いたしました。
 
 
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