東京大空襲から60年

2005.03.10

60年前の今日、東京が大空襲に遭い、10万人もの人が亡くなった。
ニュースでも取り上げられはするが、テレビでは議員のエロ事件より後だし、新聞では1面じゃないし、扱いは決して大きいとは言えない。
実際に経験した人たちの数が徐々に少なくなっていくように、またこうして歴史が風化していくのかと不安を感じる。
我々日本人は、空襲の被害に遭われた方々の尊い犠牲の上に生活しており、そして平和に暮らしている。
決してどっかから平和が降ってきたわけではないことを、忘れないようにしたい。
それにしてもなぜ「平和主義者」と自称している人たちの多くはこの東京大空襲のことをあまり取り上げないのだろう。
ユダヤ人虐殺が大事件であったように、東京大空襲も人権を無視した大事件であったはずなのに・・・
戦争中たくさんの人を殺した日本は絶対的悪でした、と主張する人たちは東京大空襲についてあまり声を上げないようにみえるが、どう思っているのか聞いてみたい。
歴史を見るとき、特に戦争などの歴史を見るとき、それをどう解釈するかは立場や時代背景によって変化する。
近年は日本でも大分歴史を正面から見つめようという流れができつつあると思うが、まだまだ自虐史観にとらわれている人が多いと思う。
重要なことは誰が悪いかとかそういうことではなく、その歴史を現在や未来にどう活かしていくか、ということなのだ。
少なくとも日本は60年前のこの日に東京大空襲を経験し、たくさんの人が亡くなった。
これを日本の歴史の一部としてしっかりと受け止め、日本として世界の平和のためにどうしていくべきかを考えなければならない。
たくさんの犠牲者の方のご冥福を心よりお祈りしたい。