カンボジアに暮らす
カンボジアに来てもうすぐ4年が経とうとしている。
2001年4月19日に最初にカンボジアの地に足を踏み入れたときは、まさ
かこんなに長くいるとは想像もしていなかった。
「プノンペン国際空港」とは名ばかりの、掘っ立て小屋のような「ところ」か
ら外に出たときは、何とも言えない不安を感じたものだった。
これからこのカンボジアでの生活や、仕事がら思うことなどを記していきたいと思う。
何かの参考になれば幸いと思う。
カンボジアに来てもうすぐ4年が経とうとしている。
2001年4月19日に最初にカンボジアの地に足を踏み入れたときは、まさ
かこんなに長くいるとは想像もしていなかった。
「プノンペン国際空港」とは名ばかりの、掘っ立て小屋のような「ところ」か
ら外に出たときは、何とも言えない不安を感じたものだった。
これからこのカンボジアでの生活や、仕事がら思うことなどを記していきたいと思う。
何かの参考になれば幸いと思う。
昨日からブログを始めることにした早々、ネタではないがカンボジアならではのことが起きたので早速書いておくことにする。
昨晩急に腹が痛み出したんだけど、こっちでアメーバ赤痢2回、バクテリアによる下痢2回を経験している私にとっては「またか」くらいにしか考えていなかったが、夜11時頃痛みが増して我慢できないようになったので、急遽妻と部下のK田に急患で病院に運んでもらった。
今一泊入院を終えて戻ってきたところだが、どうやら昨日食べた肉まん(みたいなもの)があたったらしい。極太の注射と点滴で何とか回復したけど。
カンボジア人の先生も夜中にわざわざ出てきてくれて、一泊付き添ってくれたのには感謝しているが、私が運ばれてきた瞬間に「How are you?」はないだろうと思ったね。「Very Bad」に決まってんだろうが!と思ったけど、そんなこと言う元気もさすがになかった。
海外生活、特にここカンボジアを含めた東南アジア地域での生活では、病気などについて十分注意を払う必要がある。
肉まん(風のもの)を食べたときちょっと不味いなと思ったけど、最近日本に帰りすぎたせいか注意を怠ったかもしれない。
今検査の結果待ちだけど、肝炎やチフスにはかかってないことを願いつつ、次回に続く。
私が初めてカンボジアに来たのは2001年1月。
このときは出張だったため、外務省職員と一緒、空港まで送迎つき、ホテル滞在、運転手つきの車は防弾ガラス、と不自由をあまり感じなかった。少し街は汚いけど、人も優しそうだし、いいところじゃないか、とすら思っていた。
ところが、カンボジアに赴任することになったその年の4月、夜便でバンコクから乗り換えてプノンペンに着いたときには、全くの一人で車もなし、ホテルは最初の1週間分のみ、と全く状況が違った。
明日からどうやって生活の基盤を立てていくか、どうやって仕事をしていくか、はっきり言って期待ややる気より不安の方が数倍大きかったことを覚えている。
空港から外に出るとたくさんの現地の人が周りに群がって「ソムローイ(金くれ)」とか「タクシー?」とか言って集まってくるのは怖かった。なるべく静かなタクシー運転手を選んでホテルに向かったが、まったく気を抜けなかった。
長い内戦の歴史から、カンボジアでは違法な武器が蔓延しており、犯罪に使われることが多い。この社会問題の解決こそが私の赴任の大目的であり、だからこそ気が抜けなかった。
英語も通じないし、こっちもクメール語(カンボジアの公用語)も分からないので、地球の歩き方の後ろの方についている言語のページをみながら何とかホテルに着いたのは、夜の10時頃だった。ちなみに、カンボジアの夜10時は日本の夜中2時よりも暗い。
先日の激痛の検査の結果は、「Maybe 食中毒」とのこと・・・
相変わらずアバウトだけど、少なくともバクテリアやアメーバはいなかったようだから、ま、いいか。
次の日の朝、ホテルを出てとりあえず在カンボジア日本国大使館に向かった。
そもそも、私の赴任は外務省から依頼されたものであり、大使館を通してカンボジアのある州の政府と専門家契約を結ぶことになっていたからだ。あまりの暑さと荷物を片づけるのがめんどくさかったことから、Tシャツと短パンで大使館に行き、担当してくれることになっていたH一等書記官と会った時には驚かれたみたいで、後々まで「大使館にTシャツ短パンできた人は源馬さんだけだ」と言われた。H一等書記官は当時大使館のNo.3という偉い人だったけど、非常に気持ちがよく、楽しい人だった。
若干脱線して書くと、カンボジア大使館にはいい人が多い、ということでも有名だった。
非常に在留邦人に対して親切な人も多く、今でも個人的に親しくさせてもらっている人も多い。特にA部さんは歳も近く、日本でもカンボジアでも夫婦ぐるみでよく呑んだりしている。
大使館関係者のみならず、私が関係した外務省関係者は、皆すばらしい人だった。人間的にも魅力があり、また仕事の面でも大局を見据えた仕事をする人が多かった。所謂世間一般的に考えられている「官僚」の嫌な部分は見えなかったどころか、一部の悪人が振りまいている悪いイメージだけが先行しているんじゃないか、とまで思えたほどだった。特にTさんには本当にお世話になりまた人間としても尊敬でき、兄貴として慕わせてもらってる。
Tさんに乾杯しながら、続く。
さて、仕事の話に戻ると私の赴任の主な目的は、
1.EUがカンボジアで行っている小型武器回収プロジェクトに専門家として一部参加し、日本側が拠出する草の根資金とその業務を管理する。
2.日本はこれまで平和構築の分野で直接的なプロジェクトを実行していなかったためノウハウがなく、これをEUのプロジェクトから学び、将来的には日本独自の小型武器対策プロジェクトを立ち上げる。
の二つであった。
頭では理解して赴任してきているものの、今まで日本には経験のない小型武器回収という平和構築プロジェクトを立ち上げるために、どのくらいの時間がかかるものかすらも分からなかった。だから、最初の専門家契約も半年間だし、せいぜい1年くらいの赴任だろうと考えていた。
今日からは何日かに分けて、カンボジア観光のススメを書いていく。
多くは以前友人宛に発行していたメール版「ボジア通信」からの抜粋だけど、一部変更があるかもしれない。基本的にはあまりガイドブックには書いてないところを中心に書くつもり。
最近は日本人旅行者も増えてきて、バックパッカーや長期滞在の旅行者達も増えてきた。それはそれで悪いことではないけど、所謂日本人旅行者のたまり場とされている場所で児童売春なんかの情報交換をするのはマジでやめてほしい。日本人として非常に恥ずかしい、つうか、そういう奴らは来なくていい。これについてはまた今度改めて書くけど。
そして、そんななかで物知り顔の人たちが「カンボジアっていうのはさぁ」なんて語ってるのをよく耳にするけど、私に言わせてもらえば軽々しくそんな風に語ってもらいたくない。私がアンコールの壮大な風景と内戦の爪痕が混在するカンボジアを思うとき、一言では語れないものがある。私が回収を進めている小型武器の蔓延もあり、また児童買春などの深刻な社会問題も内包しているカンボジアである。
このブログを見て、カンボジアについての一つの見方ができたり、カンボジアをもっと知りたい、カンボジアに来たい、と思ってくれる人が増えることを願っている。
まず第1回目は、アンコール遺跡群の説明から。
1.アンコールワット(寺の都市):
いわずと知れた世界遺産。写真では見たこある人も多いと思うけど、やっぱり実物を見ると少なからず感動する。
友達が来るたびに行くことになるからもうかれこれ7,8回は行ってると思うけど、毎回やっぱりすごいと感じる。
2.アンコールトム:
世界史かなんかで、アンコールワットとセットで覚えた記憶があるけど、こっちに来るまでほとんど認識はゼロだった。
アンコールワットが寺なら、アンコールトムは王宮を含んだ街みたいな感じ。でかい都市という意味。中心には王宮があって、その周りには戦争に勝って帰ってきた兵士が通る門とか、負けて帰ってきた兵士が通る門とか、宴会する場所とか、寺とか、そういうのが散在してて、かなり広い。
このアンコールトムの中にある「バイヨン」という遺跡も日本人好みでおすすめ。上の写真はバイヨンにある「クメールの微笑み」の一部だけど、戦争から疲れて帰ってきた兵士達をこの京唄子似の微笑みが癒したそうだ。
ちなみに、シェムリアップ周辺で歩き方を小脇に抱えて歩いていると、ソムローイ(金くれ)の子供達が群がってくる。それ持ってるから日本人だろ、とカンボジアの子供達にもあの青さはかなり有名。そして子供達はよく日本語も覚えてる。「お兄さんこれ1ドル」とか、「おねぇさん綺麗、これ1ドル」とか声かけてくる。たまに「お兄さんこれTシャツ?」とか「お兄さん、これハガキ?」とか質問系で話しかけてくる子供達もいるけど。
そして買うそぶりがない私たちの横を欧米人が通り過ぎると「ミスター、this is $1」となる。こういう子供達とのふれあいもなかなか楽しいものがある。
欧米人で思い出したけど、プノンペンの空港でビザをとることができるんだけど、申込用紙を出す時写真を一枚提出するように求められるんだけど、写真を持ってない人はパスポートの顔写真をカラーコピーして代用してくれるのが慣例となっている。
3.プノンバケン(バケン山):
日本人観光客に大人気。
この山(というか丘)の頂上から夕日を見るために、夕方になるとかなりの数の日本人が登ってる。もちろん日本人以外もたくさんいるけど。人気の夕日スポットで、夕方5時過ぎから日が沈む方角にみんなで場所取りが始まる。
雨季だと曇ってて夕日が見れないことも多いけど、朝日も綺麗でいいらしい。
象に乗って頂上まで登ったり、帰りに降りたりできるんだけど(登り15ドル、下り20ドルくらい)、象を操縦(運転?)するボジア人が葉笛で「ぞうさん」を吹いているのが、完全に日本人用という感じだった。彼の服の背中には「TIPS」と書いた小さなポケットが着いてて、象に乗りながらチップをいれやすい仕組みになってる。
4.バンテアイスレイ:
アンコールワットやアンコールトムから大体車で45分くらい。
すべて茶色で、かなりきれい。
現地人に言わせると、一番きれいな遺跡という人が多い。
中には「東洋のモナリザ」と呼ばれる彫刻もあるんだけど、ここ2,3年はずっと遺跡の補修工事をしていてこの彫刻は残念ながらみれない。
5.プノンクーレン(ライチ山)とクバルスピエン:
どちらも2,3年前までは観光禁止勧告がでてたところで、つい最近解除されたんだが、今も外国人観光者はあまり多くなくて、景色もすばらしいしかなりおすすめ。
ガイドブックにもあまり大きく取り上げられてないし、まだ危険ということが書いてあるからかもしれないけど、ここはすばらしい。
大きな滝があったり、川が流れててその中にリンガ(男性器の彫刻)とヨニ(女性器の彫刻)が何百とあったりする。そして、川の中にはアプサラ(天女)の彫刻もあって、ちょうどアプサラが水の中で泳いでる感じに見える。世界的にも川の中に彫刻があるのは珍しいらしい。
名前のとおり天然のライチが生えてる山なんだけど、アンコールワットとかを作った石はこの山から切り取られて運ばれたものらしい。
上の写真はプノンバケンからの夕日。
そして首都プノンペンについて。
せっかくカンボジアに来たら、プノンペンにも是非寄ってほしい。カンボジアにくる外国人旅行者の中で、日本人旅行者は圧倒的に多くて(1位)いいんだけど、最近はバンコクとかから直でシェムリアップ(アンコール遺跡があるところ)に入って、プノンペンに寄らずに帰る人がほとんどらしい。
別にとりたてて旅行者にとって楽しいスポットがあるわけではないけど、カンボジアという国を理解するにはプノンペンを見るべきということと、カンボジアの発展のためにカンボジア政府もいかに旅行者をプノンペンまで引き入れるかを真剣に考えないといけないと思う。
1.キリングフィールド:プノンペン市内から車で30分くらいのところにある処刑場跡。
ポルポト時代に虐殺の舞台となったところ。
私自身は全く霊感はないが、行ってみると気のせいか重い雰囲気があって、ちょっと気が滅入るくらい。
掘り起こされた人骨も展示されてて(どう見ても祀るというより展示という感じでかなり悪趣味)、当時の人の持ち物とかも置いてある。「かわいそう」とか「ひどい」とかいう前に「すごい」という言葉しか出てこない。そのくらいすごい。
それから、死体を放り込んでおいた穴が掘り起こされたまま残ってて、かなり乱暴に「ここに100人」とか「ここに400人」とか立て札がある。
そして、一本の大木には「この木に子供を打ち付けて殺した」と汚い字で書いてある。
収容所にある絵によると、ポルポト派の兵士が強制収容した子供の足を持ってその木に頭を打ち付けて殺したらしい。あとは、一人が子供を空中に放り投げて、それをもう一人が空中で打つという、形容しがたい行為もしてたらしい・・・
どちらの展示や写真を見ても、とても人間のする行為とは思えない。
なにがすごいって、俺らの感覚では虐殺とか聞くとせいぜい第2次世界大戦くらいを思い浮かべるけど、これがほんの20〜30年前くらいのことということ。だから今でもこの処刑場や収容所には近づけないというカンボジア人が多いということ。
でも、これは決してカンボジア人が残虐だとか、ポルポト派がおかしいとかいうことじゃなくて、戦争というものが引き起こした悲劇なんだよね。
戦争は人間をここまで破壊してしまうんだ、と痛烈に感じる。
やっぱり戦争はなくさなくちゃならない。
現実的に難しいところだけど、少なくとも戦争で被害にあう人を減らさなきゃならない。
ここに「事実上の大量破壊兵器」と呼ばれる小型武器を回収することの一つの大きな意味がある。
小型武器は、俺ら一般人でも簡単に手に入れられて、簡単に使えて、簡単に修理できるから長持ちする。小型武器は一般人が使えて、だから一般人に被害者が出ることが多い。
武器を持つことは、人間を凶暴にする。
武器が増えたら被害者が増える。
子供でもわかる理屈だと思う。
理性がある人になら武器は持たせていいというのでは、道理が通らない。
カンボジア人だって、タリバンだって、アメリカ人と比べて理性が劣ってるなんてことはない。今カンボジアには、50万丁以上の小型武器があるって言われてるけど、その数の小型武器をアメリカなり日本に持って行ったら、確実に国が崩壊するよ。
だから、小型武器を回収する。
こんな簡単な道理だからこそ、世界がもっとそれに目を向けなきゃいけないと思うんだよね。
なんか、小型武器の話になっちゃったけど、キリングフィールドに行くたびに小型武器回収の意志を固くする。
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