企業局職員の逮捕をうけて

2012.05.11

浜松祭りも終わり、いよいよ夏に向かって一直線といった季節になりました。
静岡県議会もまもなく年度が変わり、6月議会からは新たな体制になります。

そんな今年度の任期も終わり間近の昨日、緊急の産業委員会が招集されました。
私は今年度産業委員会の副委員長を務めてきたのですが、産業委員会所管の企業局職員が逮捕されるという事件を受け、今期中に委員会を招集すべきだと委員長にご相談し、開催することになりました。

確かに現在は捜査段階だし、間もなく新たな人事で6月議会も始まるのだから、「新」産業委員会で対処すればいいじゃないか、というご意見もありましたが、我々「現」産業委員会中に起こった事由ですから、県民の皆さんの代表としてキチッと対応すべきだと主張しました。

この事件、企業局所属の県職員が官製談合の容疑で逮捕されたというもので、事は重大です。
指名入札において、設定価格を特定の企業に漏らし、見返りに飲食や旅行の接待を受けたという容疑で逮捕されたもの。
捜査中だから答えられない、などというありがちな答弁はなく、非常に真摯にこの問題を捉えており、再発防止に向けた答弁が相次ぎ、企業局長始め企業局の覚悟はよくみて取れました。

今後、こうした事が起こらないようにするためには、職員一人一人がコンプライアンス意識を高め、また自らは公僕であるという意識をより一層高めて、とにかくこうした事を起こさないようにする事が第一義である事は間違いありませんが、同時に内部でチェックできるような仕組みも必要になります。

今回の事件を受け、その特定の業者が非常に高い落札率(設定価格と落札価格の差です)で5年にもわたり落札してきたことに、「よほど積算能力が高いのかなとも思ったが、こんなに高い落札率を続けることは不自然であった」という業界の反応もありました。

ということは、この落札率の高さをみて、事前に企業局内でも「これは何かおかしいぞ」と気づくことは不可能ではなかったはずです。


いずれにしても、二度とこうした不祥事がおこならないように、私たち議会も当局に強く求めていきたいと思います。



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