カンボジアの飛行機事情

2005.08.19

つい先日の8月12日は、御巣鷹山での日航機墜落事故からちょうど20年の節目だった。
とても大きな事故で、衝撃は今でも忘れられない。
そんな意味のある年なのに、いまだに飛行機の問題が後を絶たない。
特にJALはどういう神経でこの年を迎えているのか、かなり理解不能である。
ところで山崎豊子著「沈まぬ太陽」は、この御巣鷹山での事故を題材にした小説だが、これを読んでからしばらく飛行機に乗るのが正直怖くなった。
特にカンボジアでは出張は飛行機で行くことが多かったが、カンボジアの飛行機事情はひどかった。
 


よく乗っていたシェムリアップ航空の飛行機は、プロペラだがまだまともだった。
一応タイのバンコク航空の系列会社で、まだ安心できた。
恐ろしかったのがプレジデント航空。
シェムリアップ航空がいっぱいでどうしても取れないときはしょうがなくこの飛行機に乗ったが、なにしろ機体はソ連のお下がり。
ロシアじゃなくて、「ソ連」のお下がり。
いすは背もたれが壊れててガクガクしてるし、離陸すると突然白い煙が機内に溢れる。
これは実はクーラーからの冷気なんだけど、こんなおんぼろ飛行機に乗ってて白い煙(の様なもの)が出てきたら相当びっくりするわけだ。
そして無事着陸すると、乗客たちは一斉に拍手する。
友達が遊びに来るときはこの飛行機には乗らないようにしてた。
 
−山崎豊子著「沈まぬ太陽」全5巻−


沈まぬ太陽〈1〉アフリカ篇(上)