ウサギとカメ

2008.04.15

みなさん、ウサギとカメの話はもちろんご存知ですよね?
 
 
今日、あるお世話になっている方から、このウサギとカメに
ついて、いいお話を聞きました。
 
 
カメがウサギに結果的に勝ったわけですが、その理由は、ウサギが
余裕綽々でカメを舐めきっていたから、というのが通説です。
しかし、実はほかに大事な理由があるんだ、と。
それは、ウサギが目の前のカメしか見ていなかったから、だそうです。
 
 
ウサギは目の前のカメに勝つことだけを考え、目の前のカメには負けないだろう
と目の前のカメを舐めきっていたから負けたのだそうです。
 
一方カメはというと、ウサギを相手にしていたのではなく、ゴールだけに
向かって、ただひたむきに歩を進めていった。
だから結果的に勝ったわけです。
 
非常に示唆に富んでいると思いませんか?
 
翻って今の政治はどうでしょうか?
ウサギ同様目の前のことに囚われている気がしてなりません。
以前から訴えてきていることですが、カメにとってのゴール、
つまり、この国をどうしていくのか、というビジョンが欠落しているのが
政治の現状ではないでしょうか。
ニュースを彩る暫定税率、日銀総裁問題、年金問題、後期高齢者医療制度は、
どれも暮らしにかかわる大切な課題です。
これをひとつずつ解決していくことは当然大事なことです。
しかし、問題の本質を見失い、ウサギがカメしか見ないように、目の前にある
ガソリンの値段や政権への固執などに囚われないようにしなくてはいけない。
あれだけ勢いよく目の前に広げたテロ特措法にしたって、今ではすっかり
忘れられています。
今でもテロ特措法にゴールを見据えて反対といっている野党議員を見かけません。
これはある意味残念なことです。
郵政民営化もそう。
あれだけの大騒ぎの末、目指していたものは何だったのでしょうか。
刺客といって送り込まれ、国会議員になった方々は、どういう国家のビジョンを
もっていたのか。
時がたち、そういうことすら誰も問わなくなってしまいました。
保身や政権交代のための議論であったなら、それはウサギがカメと
戦っていただけです。
本当に大切なのは、その先にあるこの国のかたちはどういうものなのか、
どういう国家を作っていくべきなのか、というゴールを常に目指すことです。
結局政治というのは、そういうところに収斂されていくべきものなのでは
ないでしょうか。
 
 
カメは、首を上げて歩き続けられないそうです。
地面を見るように歩きます。
ウサギに勝ったカメも、少し首を上げては自分のぶれないゴールを確認し、
そしてまた一歩一歩下を向きただ黙々と歩いた結果が勝利だったわけです。
 
われわれ政治家は、このカメから学ぶことが多そうです。
 
目的はウサギに勝つことではなく、ゴールにたどり着くことですから。
 
 
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